The Chemical Brothers – Wide Open

The Chemical Brothers – Wide Open ft. Beck
この曲は知っていた。

去年。ああ、もう一昨年ですか…

秋ごろからだったか、BBCラジオを聞いているとしょっちゅう掛かっていた。
その時は、
ああ、ケミカル・ブラザーズのニューアルバムが出たんだ…
ほぅ。今度はベックと一緒にやってるんだ…
ケミカル・ブラザーズも随分とポップになったもんだな…
くらいに思っていた。
いい曲だとは思っていたけどね…

で、先日いつものようにYouTubeでゴソゴソと音楽動画を見ていた時、おすすめに有ったちょっと気になるサムネ画像の動画がこれ。

何気にクリックして、イントロが始まってボーカルの出だしくらいのところで、一気に引き込まれた。
その世界観というのか、ストーリー性なのか、まさに僕の琴線をつかんでワサワサと揺さぶられた。
なんだろう? 何がそんなに僕の琴線に触れるのだろう?
自分でもよくわからないな…

大きな撮影スタジオのバックヤードみたいなシチュエーション。
登場するのもダンサー一人だけ。ダンサーは東洋的な顔立ちの華奢な体つきをした、女性ダンサー。
もし仮にこれがグラマラスな西洋的な、いわゆるモデル風味だったらそもそも、サムネを見てクリックしただろうか?

簡素なセットに少し神秘的な香りのする東洋系のダンサー。
この組み合わせが凄く良い。
ミニマムな画面構成でシーンの展開も無し。
ただガランと広くて、殺風景な空間をダンサーが踊り動き、それを一台のジャイロカメラで追いかけるだけ。
これが良いよね。こういうのすごく好きだな。

そして、曲の進行とともにダンサーの体の一部分づつがCGに変わっていく。
なんだかよく出来た、意味深なSF映画を見てるような気がする。
リドリー・スコットの作品のワンシーンみたい。
何かを暗示しつつ、無機質なモノへと変化していくダンサー。
何を暗示したかったのかはわからないけど、作り上げている世界観には共感できそうな気がする。

エンドロールにダンサーのクレジットが載ってたのでググってみた。
Sonoya Mizuno

日系人だったんだね。
イギリス生まれ。
ロイヤル・バレエでバレエを勉強していくつかのバレー団に所属してたらしいので、あのダンスは本物だったんだな。

驚いたことに、モデルに続いて最近では映画にも出るようになって、実際にアカデミー賞を取ったSF映画に出演しているのだそうだ。
リドリー・スコット作品に登場するのも現実のこととなるかもしれない。

僕はもう何年もテレビを持っていないので知らなかったけど、ユニクロのコマーシャルに出てるそうなので、もしかしたらとっくに有名な人で僕が知らなかっただけなのかもしれないな。

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